2005年8月14日号

多種多様な街ーLA


 ↑ ロサンゼルス市庁舎

このコラムで『LAでは、…』という表現を使うたびに、私は『多種多様で例外がたくさんあるのに、書く紙面が足りなくて…』と悩んでしまいます。
北アメリカ大陸の広大な土地にヨーロッパからの移民を中心に400~500年のあいだに作られたのが『アメリカ合衆国』です。西部劇のドラマのように先住民族のインディアンをおいだしながら西海岸の太平洋側まで広がってできた国です。イヌイット(エスキモー)やインディアンの先住民族は今もいますが、少数です。
LAカウンティーで生活している人種の割合は、スペイン系とラテン系を合わせた人種が45㌫をこし、スペイン・ラテン系以外の白人が30㌫で、アジア系は10㌫で、残りが先住民族や『不明』に分類されています。さまざまな人種がいますのでLAは『人種のるつぼ』と表現されます。どの人種も移民してくる前まではそれぞれの国で異なる文化をもっていたわけですから、『LAの生活』を一言でまとめることはできません。
日本でなら『こんなことまでわざわざ言葉にしなくても当然、分かりあえるだろう』と思うようなことまで契約という形にすることがあります。一人一人がちがう考え方をするのが“当たり前”なのですから契約書をよりどころとしています。その契約に違反していると思えば裁判にうったえるのです。『アメリカ人は、裁判好き』と、思われがちですが、国の成り立ちがちがうのでしかたがないのです。
 
カリフォルニア州は1840~50年代のゴールドラッシュと油を取るための捕鯨業と映画産業で大きくなりました。カリフォルニア州で一番にぎやかな市(全米第二の都市とし)がシティーオブLAです。州都とはサクラメントでロサンゼルス市ではありません。シティーオブLAは東京23区の二倍ほどの広さです。私が住んでいるサンゲーブル市など近郊の都市圏をふくめたLAカウンティーの広さは関東地方とほぼ同じです。
LAのダウンタウンにはディズニーホールなどの近代的なビルが立ちならんでいますが、東京の副都心のようには密集していなくて、まばらな感じがします。熊本のように大きなデパートはありません。デパートはショッピングモールの中にありますが、高さはせいぜい二~三階建てです。土地が広いので建物を高くする必要がないのです。学校や病院の建物も日本より低く、車をとめるスペースがたくさんあります。駐車場が広すぎて迷子になるほどです。
日本に比べて短い年月のあいだに広大な砂地に作られた都市LAでは、さまざまな国からの移民が石油加工製品やエネルギー資源を消費しつづけているわけですが、自然のままの田舎の風景もまだまだたくさん残っています。私は七車線道路の近くに住んでいますが、庭には野性のリスやスカンクも来ます。
『人工と自然』や『便利さと危険』,『豊かさと貧しさ』,『生産と消費』など、相反する言葉がLAの紹介には不可欠です。
写真はロサンゼルスのシティーホールです。20年程前まではLAのシンボル的な建物でしたが、最近は高層ビルがふえて目立たなくなりました。

 

もくじのページへ戻る