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若(161):手を挙げて祈る巫女(みこ:shrine
maiden)の形(「艸」とは無関係) → 髪をとく、体の柔らかい女性を表す字
or 手や髪の部分がクサカンムリのように変わった形 + ゆれ動く手の形&神器の「口」 → 「神託(しんたく:神からのメッセージ)」の意味を表す字
or 髪をふりだし我を忘れて神意を聞き取る若い巫女の形 → 神意にしたがう「なんじ(おまえ)」,ごとし,もしくは…,匹敵する,弱年という意味の「若」
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主(162):火ともし台の皿の上に火が燃えている形 → 静止している火の意味
→ じっととどまって動かない中心的な存在 → 主(ぬし,あるじ)という意味の字
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取(163):戦争で殺した敵の左耳を切り取って首の代わりに集めた事から「耳」 + 右手の形「又」 → とらえる,取るを意味する字
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手(164):5本指の手の形
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酒(165):流れる水の形「サンズイヘン」 + さかつぼの形「酉」 → 酒(さけ)を意味する字
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受(166):つかみ持つ手の形「爪」 + 先のとがったわたしぶねの形「舟」 + 右手の形「又」 → 受けわたすという意味の字
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授(167):5本指のある手の形「テヘン」 + 手を上からかぶせて下にあるものをつまみ持つ形&わたし舟の形&右手の形
→ うけわたすという意味 → さずける,さずかるという意味の字
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州(168): 川の流れの中に囲まれた土地の形 → 中州(なかす:sandbank) → 行政区画の州(しゅう:state)
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秋(169):作物を集めて束ねた形「禾」
+ 昔の占い(カメの甲羅に火をつけてヒビの入り方で占った)の亀の収穫期が秋だったことの意味 or カメではなくイナゴを焼き殺す季節を意味する「龝」
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終(170):より糸の形を表すイトヘン「糸」 + 糸の最後の結び目の形から1年の月日の終わりの季節を意味する「冬」 → 物事のおわりを意味する「終」
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習(171):重なりあう羽の形「羽」 + 口と呼気(息)を表わす「曰」 → 繰り返し口にして学ぶ,ならう,なれるという意味の字
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週(172):立ち止まる足の形と十字路の形で道や行き来を表わすシンニョウ「辵」
+ 方形の箱に彫刻がいちめんに施された形から「いきわたる,めぐる,まわる」という意味を表わす「周」 → week を意味する字
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集(173):「小鳥の形」 + 「木の形」 → 鳥が木に集まる様子 → 「あつまる,あつめる」という意味の字
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住(174):横から見た人の形「ニンベン」 + とどまっている火を意味するともし台の皿の上で火が燃えている形「主」 → 人が長くとどまる、「すむ」という意味の字
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十(175):「一」「二」「三」「亖」を縦にした形 → さらに縦線の下をつないだ形「十」「廿」「卅」「卌」 → 10,20,30,40の漢数字
・「廿」の異体字に「卄」があります。「卅」の異体字には「丗」があり、「世」の異体字とも言われます。殷代の平均寿命は30歳ほどであったので、「30年≒1世代」と考えられました。
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重(176):はた糸を巻きつけた形(持続的に提供される機糸から「持続的に耐える」の意味)を表わす「壬」 + 重い袋の両端をくくった形「東」
→ 人が重い袋を持って耐える → 「軽い」に対応する字
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宿(177):屋根の下の「横から見た人の形」&「ベッドの形」 → 屋内に「やどる,やど inn 」を意味する字
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出(178):足がくぼみ「凵」から出た形 → 区切りのラインから足が一歩出る様子 → 「入る」に対応する字
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術(179):「道を行く」という意味を表わす「十字路」の形「ギョウガマエ」 + 整然とならぶとうもろこしの実の形
→ あることがらを整然と続ける「てだて」という意味を表す字
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春(180):あたたかくなった日光に草が生いしげる様子を表わしたもの
・上下をさかさまに見ると納得できるデザインです。
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初(181):衣のえりもとの形 + 刀の形 → 刀で衣服を裁断(さいだん: cut
)するという意味(衣服を作る最初の作業が裁断だから) → 「はじめ」という意味の字
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所(182):入り口の戸の形「戸」 + 斧(おの)の形 → 斧を置いた入り口の戸という意味 → 「ところ,ばしょ」という意味の字
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暑(183):太陽を表すヒヘン「日」 + 台の上に芝(しば:twig
)や薪(まき:firewood )を集めて積んで火をたく形「煮」 → 太陽が物を煮るほど「あつい」という意味の字
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書(184):「筆」の形 + 芝をかき集める形 → 事物を集めて書くという意味の字
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女(185):うでと足をしなやかにまげてすわっている女の姿
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商(186):入れ墨をするための注射針のような物の形「辛」(目立つという意味) + 高い建物の形
→ どこからでも目立つ高い建物の意味(殷)=中国の昔の首都である殷(いん)に住んだ人たちが行商で成功したことから「商い(あきない)trade,business」の意味
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小(187): 小さな三つの点の形 → 「大きい」と対をなす字
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少(188):四つの小さな点の形 → 「多い」と対をなす字
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笑(189):両手をかざした形→竹の形(タケカンムリではない) + 巫女 (みこ:shrine
maiden) の形
→ 長い髪の若い女が両手をあげ、首をかたむけて舞い祈る姿
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上(190):スタンダードラインより上を表す記号 → 「下」と対をなす字
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乗(191):大地をおおう木の形キヘン「木」の上で、両足を開いて磔(はりつけ)された人「大+舛」
→ 木にはりつけになってのせられた人の意味 → 「のる」という意味の字
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場(192):「ツチヘン」 + 日が昇る様子を表わした「昜」
or 台上に玉を置いて、その光がさす様子
or 日を祭った所や日に照らされた台地状の土地の意味 → 「場」の意味を表わす字
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色(193):人の形「ク」 + ひざまずいた人の形「卩」→ 人が重なって性交をしている様子
・ sex → looks → color と意味が広がりました。
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食(194):カバーを意味するふたの形「亼」 + 食べ物を盛った器の形「皀」 → 食べ物を意味する字
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信(195):「人」 + 「言」 → 人が言ったことを守るという意味 → 口に出したことや約束を守り通す気持ちを意味する字
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寝(196):「ウカンムリ」 + 「ベッドを立てたて形」 + ほうきの形「箒」の省略の形
→ 人がほうきを手にしてはき進むことから「入り込む」意味 or 家の奥にあるベッドのある部屋の意味 → sleep を意味する「寢」
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心(197):心臓の形 → 「心」を意味する字
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新(198):木の形&斧の形 + 刃物の形 → 木の切り口のあざやかさの意味 → 「あたらしい」という意味の字
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森(199):木々が地をおおう様子 → 森林を意味する字
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神(200):神にいにしえを捧げる台の形「示」 + かみなりの形「申」 → 「神様」を意味する字
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親(201):「木」&音を表す「辛」→木を刃物で切り倒す意味を表わす「亲」 + 「見」 → 身を切るほどに近しいという意味
or お位牌を意味する「亲」 + 「見」(拝むこと) → 親の意味
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身(202):妊婦(にんぷ)を横から見た形 → からだ,身心,みずから,身上を意味する字
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進(203):立ち止まる足の形+十字路の形「シンニョウ」 + 鳥の形「フルトリ」 → 鳥が飛んで行く「すすむ」という意味
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人(204):人が立っている姿を横から見た形
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図(205):「加工を意味する形」&「米倉の形」 → 耕作地の境界区域をハッキリさせる,はかる,計画するという意味の「圖」
・クニガマエの囲みの中に、カタカナ「ツ」と「ヽ」の形に省略されました。
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水(206):流れる水の形
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数(207):ひきだす意味を表わす「婁」 + 算木を手に取る動作を表わす「攴」
or 複数の女性(おそらく奴隷)が数珠つなぎにされた様子 → 複数のものを数える意味の「數」
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世(208):三を表わす三本線 + 漢字の「十」 → 三十年,長い時間の流れを意味する「世」 → 「世の中」の意味
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制(209):重なった余分な枝の形「未」 + 切り落としてそろえる意味の「刀」 → 「おさえる」や「調整」や「規則」の意味
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成(210):釘を上から見た形「□」 + 大きなマサカリの形 → 敵を平定するという意味 → ある事柄が「なる・できあがる」という意味の字
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晴(211):太陽を意味するヒヘン「日」 + 「生」と「丹」を合わせて青い草の形 → 空が澄み切って日が見える意味の字
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正(212):領域や境界を表わす「一」 + 足の形「止」 → 目標に向けてまっすぐ進むという意味
・「彳」 + 「正」 → 征服(せいふく:conquest)の「征」の字になりました。
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生(213):草のはえ出る形 or 草のはえ出る形&「土」 → 「死」に対応する字
・セイ,ショウ,い-きる,い-かす,う-まれる,う-む,お-う,は-える,は-やす,き,なま、など多くの読み方があります。
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西(214):枝などを組み合わせたカゴの形 →「栖」の原字 →粗めのカゴなので水などがさっと流れ去ることから、日暮れの方角の意味
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青(215):土の中から草が生えてくる様子の「生」+井戸水を表わす「丼」
or 「生」+ 丹砂(たんさ:水銀の一種)を採掘する井戸の形 → 青丹(あおに:深い緑色)を意味する「靑」
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静(216):草木が地上に生えてきた形+井げたの中の染料「丹」の形 →「青くすみきる」という意味 + 上下から手で引き合う「争う(あらそう)」という意味
→ 争いがしずまったシーンとした状態を表す字
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昔(217):「積み重ねた鳥や動物の肉片の形」 + 太陽の形「日」 → 「干し肉」の意味を表す「昔」 → 「むかし」という意味
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石(218):崖(がけ:cliff)の形「厂」 + 石の形「口」 → 山のふもとに石が転がっている様子をあらわす字
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赤(219):(上の部分の土の形)人の形「大」 + (下の部分)火の形「火」 → 火の光を浴びる人 → 赤を意味する字
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切(220):縦横(じゅうおう:たてと横)に切りつける形「七」 + かたなの形「刀」 → 「きる」という意味
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接(221):5本指のある手の形「テヘン」 + 入れ墨をするための針の形&両手を重ねてひざまずく女の形「妾」
→ 身分の高い人に仕える女性の意味 → 手と手を「ちかづける」,「まじわる」,「ふれる」を意味する字
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節(222):竹の形「竹」 + 食べ物の形+ひざまずく(関節をつける)人の形「即」 → ふし(茎にある区切り),区切りを意味する字
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説(223):「ゴンベン」 + 身につけているものをはがすの意味の「兌」
→ いのることによって結ばれた気持ちが「分解する」という意味から「言葉で分解する、とく」という意味の字
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雪(224):「ヨ」は羽状に降る雪という意味 or 雨の下に「彗」(ほうき)で、空から降って払い清めるという意味
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先(225):足の形「止」 + 「人」 → さきに進むという意味
or 「跣」(はだし) → 人の足さき,前,という意味
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千(226):「一」 + 「人」 → 「千」を意味する字
・「人」は単に音を表し、「十」は人数の多さを表すともいわれます。 二千を「二」&「人」,三千を「三」&「人」と組み合わせた甲骨文字もあります。
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専(227):糸巻きの形&右手の形 → 糸を糸巻きに巻きつける意味
→ 1つの中心をめぐる,もっぱら(一つの事に集中すること),てあつい,ひとえ(そのものだけ)を意味する「專」
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川(228):水の流れる様子 → 川を表す字
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洗(229):「サンズイ」 + 音を表す「跣」の原字 → 足先のような細い隙間に水を通すこと → 洗うという意味の字
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線(230):「イトヘン」 + 岩の穴からわき出る泉の形「泉」 → 泉のような一筋のライン
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選(231):立ち止まる足の形と十字路の形で道や行き来を表わす「辵」 + 二人が並んでステップする形
→ 整ったステップの意味 → ととのえる,えらぶという意味
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前(232):失われた元の文字 ← 「止(=足)」+舟で先に進むという意味 + 「刀」で切りそろえるという意味
・切りそろえるという意味は「剪」に字に残っていますが、やがて元の文字が失われ、先に進む意味や過去を表す字として「前」が使われています。
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然(233):犬の肉「猒」 + 火をいみするレッカ「灬」 → 犬の肉をあぶるという意味の「燃」
or 生贄(いけにえ)の煙を上げ神託を求めるという意味 → 「もやす」という意味
→ しかり(そのとおり),しかも,そして,という意味を表す「然」
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全(234):入り口の形「入」+ さしがねの形「工」 → 倉庫などに工具を保管するところ
or カバーを意味するふたの形「亼」 + 王を意味する「玉」 → 「すべて」という意味を表す字
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組(235):「イトヘン」 + 供え物を載せる台を積み重ねた形 → 組み,組むという意味を表す字
・「ふた組のセット」のようにペアになっているものを数えるときにも使います。
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早(236): 太陽を意味する「日」 + 人の頭の形「甲」→ 朝のはやい時間の意味 → fast
ではなくて、early の意味の「はやい」をあらわす字
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相(237):「キヘン」 + 「目」 → 木(ものごと)を「みる」という意味
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走(238):大人の姿を意味する「大」 + 「足」 → 人がおおまたで走る様子,~に向かうを意味する字
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送(239):立ち止まる足の形と十字路の形で道や行き来を表わすシンニョウ「辵」 + 両手で物を押し上げる形 → 「おくる」という意味
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贈(240):子安貝(財貨)の形「貝」 + 重ねられた蒸し器から噴出す蒸気の形「曽」 → かさねるという意味
→ 相手に金品を与えて増やすという意味
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